僕の姫~ちっぽけな勇気~
本番では緊張しちゃうから。


知世ちゃんの前で吹いても一緒。


僕は本番と同じくらい緊張する。


だから僕はよく知世ちゃんに聴いてもらうんだ…。


自分の練習のためと…

知世ちゃんの感想を聞くために。




同じ曲を何回もリピートして練習していると、時間はすぐに経った。


家の近くの川原をいつものように通ると、誰かが座っていた。


あの後ろ姿は…



「と…知世ちゃん…?」


セミの声しか聞こえない静かな町だからだろうか。


知世ちゃんに僕の小さな呟きが聞こえたみたいで、僕のほうを振り返る。


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