僕の姫~ちっぽけな勇気~
「いいよ。ともが審査員のつもりで吹きなよ?」


「うん…!」


僕は鞄からフルートを取り出して組み立てる。


知世ちゃんを意識的に審査員と思わなくてもいいんだけどね。


無意識に緊張するから…。


音階を吹いたり少し準備をして、僕は深呼吸する。


静かだ…。


コンクール会場みたいに。


ここはいい練習場所かもしれない。


吹いても町の人たちは僕を応援してくれていて怒らない。


逆に僕の下手なフルートを聴きたいと言ってくれる。


町のみんなはコンクール会場にいるお客さん。


ここはやっぱり練習場所にぴったりだ。


.
< 95 / 151 >

この作品をシェア

pagetop