ギャップ的恋愛論





俺のチャリを運転する悠紀の後ろで、俺は完全にグロッキー状態。






照り付ける太陽と、生温い風がひたすら体力を消耗していく感じ。






やがて着いた競技場のチャリ置場で、たまらずしゃがみ込む。






「俺、先に行くし!
お前のクラスの担任には体調不良って伝えといてやるよっ!」






そんな俺を置いて颯爽と去って行く悠紀の背中を、涙目になりながら睨んだ。







「薄弱者が………。だったら、最初っから連れてくんなっつぅの……。ウエッ…気持ちワリィ…」






なんとか人目につかない木陰まで移動して、そのまま芝生に転んだ。






『……いいかぁ!試合は各学年毎の対抗戦になってるから、それぞれ…-−−』







すでに開会式が始まってるらしいグラウンドから、体育主任の野太い声が響いてくる。







1時間だけ寝よ……







邪魔な眼鏡を外して、俺は重い瞼を閉じた。







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