ギャップ的恋愛論





「神木、まだ来ないね?」





無邪気に言う梓の言葉に、またズキンと胸が痛んだ。







『神木は体調不良で、遅れて来るそうだ』という担任の説明を聞いてから、あたしの胸は痛みっぱなしだった。






そりゃあんだけ練習中に言われてたら、参加する気失せるよね……






せめてあたしぐらい庇えばよかった……






嫌われるのが怖くて、庇えなかった自分が嫌になる。





なんで見て見ぬ振りなんてしちゃったんだろ……






はしゃぐ皆の中で、一人落ち込むあたしが居た。






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