ギャップ的恋愛論
ソフトの試合も終わりに近づいた頃、ポケットの中のケータイが震えてるのに気づいた。
それは凌ちゃんからのメールで。
[今着いた。
体育館の正面口まで来て]
って、来るの早くない!?
まだ時刻は10時過ぎ。
すっかり昼頃に来るんだろうと思ってたあたしは、隣の梓にひと言告げてから急いで体育館に向かう。
引退してるとはいえ、凌ちゃんも端から見たらやっぱりホストで。
そんな人が『1年の呉林さん呼んで下さい』なんて誰かに頼んだりでもしたら、また間違いなく噂になってしまう。
凌ちゃ〜ん!
お願いだから人目につかない場所で待っててよ〜!
ひたすら願いながら走るあたしの前方に、やがて生徒にチラ見されまくってる人物が見えてきた。
っつうか、嫌な予感的中じゃんかー!!!
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