ぼくの 妹 姫
私の部屋に移動すると
「あんまり何もないね」
机とベッドがあるくらいの私の部屋をシゲシゲと見渡して
「宙坊っちゃんの
お家と比べちゃ~ねぇ」
私はベッドに足を組んで座った
「そう言うことじゃなくって
ほら、可愛い雑貨とか?」
「宙、女の子に夢持ちすぎ」
「そっかなぁ?」
恥ずかしそうに頭を掻く宙は
まだ部屋の真ん中に突っ立ってる
「座れば?」
私はベッドをポンポン叩いて
隣に座るようにうながすけど
みるみるうちに
宙の顔が赤くなって
「っ、や、それは…ねぇ?」
首をブンブン横に振って
宙は私に背を向けた
………あからさま だなぁ
「ねぇ。宙はどうして優しくしてくれるの?」
ニコッと笑って
上目遣いに宙を見る
「………どうしてって」
赤い顔した宙が
振り返り私を見る
「ねぇ宙
―――――――どうして?」