カップルのおきて【修正中】
開けた途端、爽やかな風が俺の頬を撫でた。
上気した頬に、その風が涼しく気持ちよく感じた。


…顔を上げると、そこには、外を見つめる少女がいる。長い黒髪で、白いカーテンが風で揺れるのを、なにか楽しいものを見るように見ていた。


ふと、少女の顔がこちらへむいた。





「な……奈々…??」



「高橋く…ん??」



奈々は、とても驚いただろう。顔を見る限り、なんでここに??というよりは…、知られてしまった、という顔だった。


奈々は俺から顔を背けた。そして、一言、


「私を見ないで。」


と泣きそうな声で呟いた。
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