海に花、空に指先、地に霞
「他人に言われるのは癪だから自分から言うけど。…まあ、オレは、適度に…遊んでる」
夕日に照らされて、凪世のシルエットが柔らかく赤く染まる。
多分、私も。
でも私は言葉を発することができないくらい、固まっていたから。
空気を変えようと、凪世がおどけるように言った。
「囲ってるつもりはないけどね。…嫌でしょ?そんな男は」
「…凪…」
「だから君も、義務だと思ってくれたら、いい。沙杏ちゃんの気持ちを……心まで縛ったりはしないよ」
「…や、やめて…!」
「でも…オレにしたら…君だけが、例外」
「…や、…やめてったら!…意味が分からない…!」
「……大事にするって言ってるの」
「…わ、分からないってば!」
さっきから。