空の果て星の息吹
『父さんが・・・都庁にいってたのよ・・・爆発前に電話があって・・・話していたら爆音が・・それから電話に出ないのよ!!』


僕は頭が真っ白になった、現実に映像の惨劇が自分の身の回りに起こるとは。


僕の心休まる場所の一つが遠くに消えてしまうように思えた。


伯母を落ち着かせ、直ぐに向かうと電話を切り、学園の定期航路飛行機を取り次いで、伯母の元へと急いで向かった。


もう、試験はどうでも良かった、少しでも伯母を悲しみから救いたくて、伯父の安否を確認したくて、ただそれだけしかなかった。


空港へはシンと涼子が見送りに来てくれた、学部への再試の話を事務局に一応掛け合ってみてくれると言っていた。

僕は東京に向かった。

焦る気持ちは、まるでモンスターの様に、僕のココロを蝕む。



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