ユピテルの神話
これ以上自分達の都合で無駄に彼らの命を奪わない事を約束して貰い、
僕は再び、
世界に光を戻しました。
人々の村の周りを囲む森に、光を与えました。
そして、
互いの意志疎通が出来る様に、彼らを守れる様に「森の代表」役を作ったのです。
「…今後、彼らとも言葉が交わせるでしょう。木々を伐採する必要があるなら、『彼』に相談し、許可を得てください。」
そこは後の「迷いの森」の中心。
森へ一歩入れば、人々は彼の元へと導かれる。
一本の大樹。
この「森の番人」を、
人々は後に「精霊」と呼びます。
僕もまた、
ロマたち人間と話すより、森の番人と言葉を交わす方が心が落ち着きました。
僕だけでなく、皆の良き相談役にもなってくれたのです。
人々は、植物との共存の道を歩み始めていました。