ユピテルの神話


僕たちは、

「好き」だとか、
「愛してる」だとか…

そんな言葉は伝え合いませんでした。


僕の想いを込めた言葉は、
「真実」になる。

好きだとか、愛してるだとか。

僕から出るエマに対してのその言葉には、必ず強い想いが込もってしまうから…。
僕たちのこの真実の想いが、逆に偽りになってしまう様な気がして、口には出せなかったのです。

そんな言葉はなくても、
僕たちは想い合えていました。


それでも、
僕は次第に「欲張り」になってしまったのです。

亡きロマの様に、別れが訪れる事が怖くなりました。


僕ガ皆ト同ジ様二、
時ヲ進メラレタラ良イノニ。


人々は背に羽根を持っても、時が止まる事はありませんでした。
変わらず、僕だけでした。
理由は分かりません。


彼女ノ「時」ガ、
僕ト同ジ二止マレバ良イノニ…


でも、それは。

僕と同じ辛い思いをエマにさせてしまうという事。
僕の孤独を、
エマに分けてしまうという事。


言ッテハ駄目ダ…。


決して、
口にしてはいけない願い。


せめて…

彼女の心に、より深く僕を刻める様に、いつでも僕を映してくれる瞳が欲しくなったのです。


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