現実(リアル)-大切な思い出-
「‥いえ。たいした物ではありませんから」
「そうか、ありがとう。さすがは君の子どもだな。堂々としていて賢そうだ。将来が楽しみだな」
「ありがとうございます」
お父さんはそう言って、満足げに頭を下げた。
私は、自分の物ではなくなってしまったペンダントから、目を離すことができなかった。
◆
我慢には慣れていたけれど、それでも今回ばかりは、冷静では居られなかった。
私はパーティーが終る頃、逃げ出すように家を出た。
薄着のまま出てきたせいで寒かったけれど、それよりも早く、何処かへ行きたかった。
行き先が決まっていたわけではない。
そのため、家ではない何処かを求めて、夜の街をさまよった。
まるで泣き場所を探すかのように…。
「そうか、ありがとう。さすがは君の子どもだな。堂々としていて賢そうだ。将来が楽しみだな」
「ありがとうございます」
お父さんはそう言って、満足げに頭を下げた。
私は、自分の物ではなくなってしまったペンダントから、目を離すことができなかった。
◆
我慢には慣れていたけれど、それでも今回ばかりは、冷静では居られなかった。
私はパーティーが終る頃、逃げ出すように家を出た。
薄着のまま出てきたせいで寒かったけれど、それよりも早く、何処かへ行きたかった。
行き先が決まっていたわけではない。
そのため、家ではない何処かを求めて、夜の街をさまよった。
まるで泣き場所を探すかのように…。