〜花魁〜



『お疲れ様です。何の用っすか?忙しいんですけど…』



忙しい…

呑気にコーヒーを飲みながら言う奴のセリフなんやか?笑
なんて、突っ込みたくなる気持ちは置いといて



「今どこ〜?」


『○○の所の喫茶店ですけど…何か?』


「喫茶店!?何や〜忙しないやん!!」



いやいや…喫茶店イコール暇人なんですか?

その考えはどうかと思うけど!?



「今から行くから、そこで待ってろよ〜。絶対に帰んなよ!!ピッ…」



返事を待たず、一方的に切られた電話は
虚しく終了音を鳴らすだけ。





もし、俺が彼女と一緒だったら…どうするんやろな?苦笑


まぁ…彼女がいない事くらい、横田は知ってるけど。



『はぁー…』



あんまり人付き合いが得意じゃない俺は、貴史や大和みたく昔から知ってる人以外は、なるべく関わりを持ちたくない…

てか、放っておいてもらいたい。



色んな意味で、ボロが出そうで怖い…





俺は…いつから、こんな臆病になったんやろ…?



いちいちビクついて、家から電話がくる度に

“まだ怪しまれてるんじゃないか?”って

勝手に思い込んだり。








カランカラン――







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