〜花魁〜



「あと数分で今年も終わりやなー…」


『せやな。』


「てか…何か怒ってる?」



上目遣いで顔を覗いてくる花に、俺の心臓が微かに反応する…



『えっ、怒ってないで?何で?』


「んー、何となく?まぁ、怒ってないなら良いけど!!」



人工的に付けられた長い髪を耳にかける姿に、更に反応する俺は…自分でも分かるくらいに顔が熱い―…。苦笑







――ゴーンゴーン



「あっ、」



年が明けた事を告げる古時計は、今日も規則正しく鳴り響き



さっきまで静かだった店内が、いきなり騒がしくなる。



「明けましておめでとう!今年もよろしく♪」



その言葉を聞いて、やっと年が明けたって言う現実味がでてきた



『嫌や〜。また一つオッサンに近づくがな〜!!』


わざと、おちゃらけて言う俺に


花が「間違いない!!」とか言うから…

若干、凹んだ……。



オッサンか…。まだ20代やのに…。

自分で言ってて切ない。苦笑







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