さよならのラブレター
出かける準備をした


久しぶりに化粧をした


髪もちゃんとセットした


「行ってきます」
と実家を後にした



お父さんとお母さんは心配そうに見送ってくれた




お父さんお母さん
私は大丈夫
死んだりなんかしないよ





ただ…





たくさんたくさん


泣くと思う…



久しぶりの外
私の気持ちとは反対に快晴


バスに乗り部屋に着いた

見慣れた景色なのに悲しいのはのぶちゃんがいないから

部屋の鍵をあけドアをあけるといきなりショックをうけた



のぶちゃんの服や私物…
ほとんどなかった…

きっとご両親が来てある程度持って帰ったのだろう…


残っていたのぶちゃんとの思い出の物といえば
お祭りで一生懸命すくってくれた金魚と水族館に行った時もらったピンクのイルカのキーホルダーだけだった





でも…





金魚は水に浮かんでいた…
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