Cherish
強がってばかりの私



私には付き合って半年になる裕太という彼氏がいる。



裕太が私じゃない人を見ているのはとっくに気付いていた。



2人で過ごしている今だって

私のことなんかちっとも見てくれない

そんなにあの子のことが好きならあの子のところに行けばいいじゃない。

あの子もずっと裕太を見てるから。






「あの子ずっと裕太のこと見てるよ」

「えっ?」

私の突然の言葉に驚く裕太は私の指差した方を見た。

そしてあの子と目が合った瞬間に顔を真っ赤にさせていた



きっと裕太は優しいから私に別れようなんて言えない。

だから…私から言ってあげる






「裕太、別れよ…」

「は?いきなりどうした?」

「あの子のところに行きなよ!」

「でも…」

「私さ、好きな人できたの!もう裕太のこと好きじゃない。だから遠慮しないであの子のところに行きなよ」



私はそんなに弱くないから大丈夫、

そう自分の心の中に言い聞かせながら





精一杯の嘘ついた…――


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