恋する笑顔【短編】




おそらく電話でもしているのだろう。



さっきの言葉以外、ぼそぼそとしか聞こえないが、相手の声が聞こえないし、たぶん。






相手はあの男か?






そう思うと悲しい気持ちと一緒に、無償にムカムカとした感情が芽生えた。



俺、嫉妬してるのかな。



そのことが何だか悔しくて、手に力を込めた。









…その手がドアノブをにぎったままだと言うことを忘れて………





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