君に許しのキスを
彼女はくるりと体勢を変え、壁に顔を向けた。

だけど、眠っているようには思えず、俺は声をかけてみた。


「具合、まだ悪い?
水かなんか、飲む?」


彼女は何も答えない。



俺は、思い出して側にあった自分の鞄を寄せ、中を見た。
確かあったはずだ。
そうして中を少し探り、未開封のペットボトルを見つけ、取り出した。


「これ、水。
まだ口つけてないから、どうぞ。」


そう言って、彼女の近くに寄り、差し出した。



「いりません。」

きっぱりと言い切る声が聞こえた。
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