君に許しのキスを
「あのさ。」

駆け寄ったあたしに、彼はすぐさま言葉を投げてきた。

「昨日の今日で、まだ混乱してると思う。
つか、俺がそうだし。」

あたしは呼吸を整えながら、
戸惑い、視線の先を定めかねながらも言葉を紡ぐ彼を、まっすぐに見つめた。

「けど、俺が沓宮さんに伝えたい言葉は、今日じゃなくても、1ヶ月後でも、多分、何年先でも、ひとつでさ。」

彼の瞳が、まっすぐにあたしの瞳を捕らえる。

「愛してる。
俺の恋人になってください。」
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