君に許しのキスを
「未央、そういうこと言ってると、アホっぽいよ。」

とあたしは笑った。

だけど凜はクスリとも笑わず、怪訝な表情で未央を見つめる。


未央はあいつのことが、好きなのだという。
恋をしている、と。


いつもこんな風に熱っぽく語るから、本気なのか、冗談なのか、たまにわからなくなる。


だけど、今日のあたしは、どこかでふと、あいつのことを思い浮かべて、未央の話も、まったくわからないでもない、かな。

そんな気持ちを持っていた。


そんなことを今、1人でラーメン食べてるあいつを見て、思い出すなんて。


まるであたしが、あいつのこと、好きみたいじゃない。
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