魑魅魍魎の菊



「私、高村さんのこと世界一愛しているから!」

「どんなんだよ!!」



そして、何故か無言で恐い顔をした玖珂君が私の頭蓋骨を掴んでいるのも気にしないよ菊花さん!


「ほほほ、穂積く〜ん!加藤さ〜ん!!助けてよ!」

「えぇぇ〜…。いらぬ火の粉を被るのは御免被るよ」

「ご、ごめんなさい…菊花先輩」


そんな可愛いらしい笑顔の穂積君も可愛いさ!



「——このクソアマ…。俺を頼ったなら、"俺"のことだけ考えとけ」

「ちょっとォォ?!菊花さん玖珂君に洗脳されるゥゥ——!!!」



(だから違ェっつうの…)


正影の溜め息が風に乗って、何処に飛んで行くのやら。


そして、全員のテストの末路はどうなっていくのか誰もわからない。


 

「玖珂君、痛いってば!」

「これが俺の愛だ受け取れつうっの」



騒がしいメンバーにもうすぐで本格的な夏が迎えようとしていたのだ。



 
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