甘い香り
✝募る想いは、彼方
「ん...」
日光が直接瞼を刺激する。
あまりの明るさに目が覚めた。
「...どこ、ここ?」
見慣れない部屋。
いつものあたしとアスターの部屋より少し狭い。
「ああ...そっかあ」
昨日の夜トラブルがあってここーー女神の砦ーーに避難したんだった。
...女神の砦って、恥ずかしい名前だな。
付けたの誰ですか。
まじ爆笑もんなんだけど。
「んん...ふう、」
寝心地はアスターのベッドとあんまり変わらないけど、
サイズがちょっと小さい。
それでも、一人で寝るのが久しぶりなあたしには
十分大きかった。
昨夜、ローダンセはあたしを
ここに閉じ込めてから、城を出た。
この状況を変えられるのはステファノティスさんしかいないらしく. ..
ローダンセが大急ぎでステファノティスさんを呼びに行った。