【短編 体の中の門番】
悪戯
彼は毎日必死に働いている。

どんなに体調が悪くても仕事を休むことはない。


「しかし、人間って生き物は本当に感謝をしねぇやつだな。
誰のおかげで飯を食えてると思ってるんだ。」


門番は感謝をされないことに腹を立てていた。





忘れないでください。


あなたの体には門番がいることを。


たまには思い出してください。


必死に仕事をしている門番がいることを。




門番は自分の存在を思い出させる為に悪戯をしてきます。


あなたも経験があるはず。

食べ物が気管に入り、思いっきりむせたことが。



あれ、門番の悪戯です。


「たまには俺の存在を思い出させてやらないとな。
そ〜れ。気管に入っちまいな。」


そう言って門番は気管のフタを閉めないのです。




たまには思い出してやってください。


門番のことを…。


〜END〜
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