夏恋つづり

「なあ、ここだっけ?」


曲がり角で足を止めて私に確認する。



「違うよ。もっと先!」


先に歩く私のあとに続いて絋が歩いてくる。



「あ〜俺、物忘れが早いなあ…。」


ちょっとしょげている絋はなんだか可愛い。



クスッと絋に気付かれないように笑いながら、一歩前を私は歩いた。



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