先生、私が変えてあげる♪
「お前は、俺の生徒だから、な」
「・・・ですよねぇー。生徒のこと考えるのは当たり前ですもんねー」
ふてくされたように、そっぽを向いた蒼井の背中は、どことなくつまらなさそうだった。
「おいコラ。着いたぞ」
やはり、目の前には、自分の家。
高くもなく、安くもない家賃のアパート。
「では、おっじゃまっしまぁーす♪」
ワクワクしたように、蒼井はドアノブを手に取った。
ガチャリと開いた一人部屋の中が、狭く感じたのは、きっと、これから二人になるから。
京は、実凪の大カバンを部屋に置き、さっそく窓を全開にしたのであった。