刹那の憂い(セツナのウレい)
「あんたの反応、面白い」

「あの、あたしで遊ばないでくれる?」

彼はそれは無視して、笑って言う。

「オレは瀬戸刹那(せと せつな)。刹那、でいい」

「・・・刹那さん、ね。刹那酸さんって、学生?社会人?」

微妙な年に見える。

二十歳前後な感じ。

「オレは大学生」

「そうなんだ」

「傷、治った?」

あたしの、絆創膏を覗き込んでくる。

「それなら、」

あたしは、絆創膏を引っぺがした。

もうほとんど分からない傷口を見せる。
< 22 / 203 >

この作品をシェア

pagetop