とおりゃんせ2~日村令子の場合~

ピッ ピッ ピッ・・・

規則的に繰り返す機械音

よく医療系のテレビでよく聞く音だ・・・


『もしかして私・・・』


由里はうっすらと目を開けた


「先生・・・!」


看護士が由里の目が開いた事を医者に告げる



「気が付きましたか~

ここは病院ですよ 判りますか~」



若い男性医師が由里に話しかけている


由里はその若い男性医師の問いかけに コクッと頷いた

すると医師は 今度は名前を訊いてきた


「じゃあ…少し意識確認しますね~ お名前言えますか~」


医師は由里が判り易いようにゆっくりと喋ってくれた


『名前・・・』


由里は一瞬 自分の名前が出てこなかったが

焦らず、ゆっくり思い出すと 名前がフッと湧いて出てきた


「きのした・・・木下由里です」


「そう・・・!じゃぁ…由里ちゃん自分の通ってる学校の名前言えるかなぁ?」



「・・・東西女学院・・・」


「何年生?」


「・・2年・・・です・・・・」



そこまで答えると医師は由里へとかがめていた身体を起こした



< 32 / 62 >

この作品をシェア

pagetop