とおりゃんせ2~日村令子の場合~

「何をおっしゃるんですか よろしいんですよそんな事!紗英も由里ちゃんが無事でいてくれて本当に喜んでいるんですから 本当にうちの子なんかでも役に立てて良かった!って思っているんですよ」


「まぁ そうおっしゃって頂いて助かります 本当に有り難うございます 今日は紗英ちゃんをこんなに遅くまで引き留めてしまってすみませんでした 後日あらためてお礼に伺わさせてくださいませ」


由里と紗英は 両親のやりとりを一部始終見届けると 紗英の母親の紗英への目配せで その場をしめくくる事が出来た


「あっ・・・じゃぁ・・・由里!また明日お見舞いくるね!おやすみ」

「それでは 失礼いたします」


紗英親子はそう言って 病室を出た


2人が病室を出ると 由里の母親は深々と下げていた頭を上げ


「ふーーーっ」


っと息をついた


「はぁ・・・本当に良かった・・・由里・・・もうすぐお父さんも病院に到着するって・・」


『お父さん・・また 途中で仕事を切り上げてこっちに向かったんだろうなぁ・・・』


由里はそんな事を思った


由里の母親は『水子御供養』と刺繍の入ったお守りを 枕の下に我が子が敷いているとも知らず

由里の少し汗ばんだ髪を ずっと撫でていた

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