とおりゃんせ2~日村令子の場合~
大男が書き終えるとナルゴは『行ってらっしゃい』と言わんばかりに 良枝たちに手を振った
その瞬間 良枝たちの体は大男たちの居た所とは明らかに違う空間にいた
何も見えない
良枝たちの前に広がっているのはただの暗闇だった
「私たち・・・ずっとこんな所に居るのかしら・・・」
良枝は不安になりながら 女の子に話しかけた
すると良枝は女の子が違う方向を向いてニコニコ笑っている事に気付いた
良枝は不思議に思い 女の子の視線の先に目をやった
するとそこの部分だけ うっすらとした光がボヤッと灯っていた
良枝はその光の中を目を凝らして ジッと見てみた
光の中にはかすりの着物を着た女性が 赤ん坊を抱いてあやしている姿があった
「お母ちゃんっっ!!」
女の子が叫んだ
女の子が叫ぶとかすりの着物の女性は女の子を見た
女の子を見るとかすりの着物の女性の手から赤ん坊が消え 女性は女の子に向けて両腕を広げた
「お母ちゃんっ お母ちゃんっ!」