初恋心
「はぁ!?フルネームはありえねぇだろっ!!夏弥でいいし。」


バイクを止めて後ろを振り返った橋田夏弥は、笑いながらそう言った。


「夏弥...?」


「そうそう。俺そう呼ばれた方が嬉しい。」


私はそう言われて顔を赤くしながら頷いた。




「じゃぁ...夏弥!!バイバイ!!」


「それだけかよっ?」


「う...うんっ!!」


「ははっ...!!お前ほんとおもしれぇな。また明日なっ。」


そう言って今度は大きく手を振った夏弥は、バイクを走らせてあっという間にどこかへ消えてしまった。




今...また明日って...言ったよね...?


私はその言葉がすごく嬉しかった。


明日も会えるんだなって思ったから。
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