そこから先は
「俺は今日まで、さんざん金の受け渡しを引き延ばしてきた。


それは…


お前といられる時間を少しでも増やす為で、別に何か特別な準備があったからじゃない。


もう金なんてどうでもいい…。


いや……


本当は初めから金が目的だったんじゃないのかもしれないな……」



あたしはとにかく嬉しかった。



泣き出してしまうくらいに嬉しかった。



「今日まで…


俺は自分の事しか考えてなかった。


でもやっぱりこのままじゃダメだ。


お前の家族が心配してる。


特に駆は。


だからお前はこんな所にいちゃいけない。


駆の所に帰らないと。


こんなひどい目に合わせてすまなかった……」


「やだ!ひどい目になんて合ってない!ここが好きなの!…あんたが好きなの!」



男は黙ってしまった。



やっぱり迷惑なのかな…
< 112 / 133 >

この作品をシェア

pagetop