そこから先は
          *



この人の顔を知らないはずなのに、一目でわかった。



とても不思議な感覚…



「久しぶり…でいいのかな。それとも初めまして?」



あぁ、この声……




知らない間に涙が頬を伝った。



「もう…目隠しはしないよ」




あたしは小さくこう言うのが精一杯だった。



「あぁ。でも、もう目をつむらないで。これからは俺の顔を見ててほしい。俺の声を聞いててほしい」



しっかりとあたしの目を見て言ってくれた。



どれだけ時間が経っても、あたしはこの人を忘れた事はなかった。



また逢えると信じてた…



駆…



あんた、あたしの気持ちに気付いてたんだね。



この人に逢わせてくれてありがとう。



本当にありがとう……



でもね、本当はあたしも駆の気持ちに気づいてたんだ。



ずっとずっとあたしを守ってくれた。



想ってくれてたよね…



答えることは出来ないけど、あたしも駆が大好き。



それはこれからも変わらない。



だって姉弟だもん。
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