そこから先は
「そんなに大騒ぎしなくても、そのうち帰ってくる」



父親は落ち着いている。



ように見えるが、内心は誰よりも心配しているに違いない。



今朝早くから『小春がそっちに行っていないか?』と親戚の家に電話をかけまくっていたのを駆は知っている。



駆も小春の事が気になって眠れなかったからだ。



「でも、もしあの子に何かあったんだったら…」



母親が泣き出しそうな声をあげると、父親の表情も曇った。



『何かあったのかもしれない』



昨日から家族全員が思っていることだ。
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