‡俺様の定義‡


俺は笑顔で見送る港を見て何も言えずにただ黙って病室を出た。


確かに今俺にはやらなければならないことがある。
クソババアの始末。

やらなければならないことが多すぎて…
由香の側にもいてやれない…


「棗!
話出来た??」

「由香…
あぁ…してきたよ。
由香のおかげだありがとな。
悪いけどあんまり側にはいてやれないんだ…」

ギュッ…

「由香?
どうした?なんかあったのか?」

「やっ…」

「えっ?」

「嫌!どこにもいかないで!
アタシあのこにも嫉妬してるの!!
やきもちやいてるの!
どこにもいかないでよ…
不安ばっかりなんだから…」

「由香…」

「ねぇ…
ホントにただの幼馴染み?
実は付き合ってるとか言わないよね!?」

「由香!
落ち着けよ。
俺が好きなのはお前だけに決まってるだろ?
俺が愛してるのはお前だけだよ。」

「ホントに?」

「あぁ。
悪い由香。俺依頼があるから行かなきゃ。
あっ!でも呼び出したら必ず来いよな?
どこにいてもだぞ?」

「うん。
わかった。いってらっしゃい。」

「おぅ。」







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