‡俺様の定義‡


「うそ…じゃあ由香さんの…
由香さんは?? いるの??

いや…会いたくない…どうして??」

「おまえ…由香を知ってるのか??」

ガラッ…

「棗!!パン買ってきたから食べ……

なんであなたがここにいるの??
あなたが棗の幼馴染?ウソでしょ??
なんとか言いなさいよ!!」

「由香!!どうした落ち着けって!!
お前らしくない…由姫さっき寝たばっかなんだから…」

ギュッ…

「ごめ…
棗…アタシ怖いよ…ホントにどこにも行かない??」

「あぁ逃がさないって言ってるだろ??」

「その人の前だと素なんだ…
素でいることができる相手なんだね…」

「お前らさっきからどうしたんだよ!!
らしくねぇ。
前から知り合いだったのかよ!!」

「違う…恨んでたずっと…
だってアタシから棗を取った張本人なんだから…
どうして??なんで棗の側にいるの??
アタシの知らない棗をずっと見てたの??」

「まだ一年も経ってないじゃない…
もうヨリ戻っちゃったの??どうやって??
ウチに教えてくれない??何をやっても棗だけは手に入らない…

ゴホッ…
教えて…もう残り少ししかいきれないんだから……
そのくらい教えて…」

「いやよ。
棗はモノじゃない…」





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