セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―
店の中はいつも
薄暗く

近くに座らない限りハッキリとは
姿は見えない



私が夢中になって
キョロキョロしていたら


「こら
なにキョロキョロしてんだよ…」



ケイが
いつものお酒を
持ってきて

私の前に
コトリ
と置いた


「ケイ…」


この瞬間
いつも緊張する


少し恥ずかしくて
うつむいていると
ケイが
私の顔をのぞきこむ


「最近、お前なんか変じゃない?

…なんかちょっと
ここ来る時派手だし」


えっ…

派手っ…て…



少しショックをうけた


その時


背後の

あめいろの扉が開いた


< 45 / 162 >

この作品をシェア

pagetop