先生の秘密は恋の予感

本城から逃げてやる

もう、なんなのよ。



このホスト野郎といい、琉太まで私を追いかけて来る。



あのねぇ、追いかけられると逃げたくなるんだよね。



もう、こうなったらトコトン逃げてやるから。



ホスト野郎と琉太が揉めてるうちに、私は逃げた。



美術室がある旧校舎に入る。



美術の授業は2週間に一度しかない。



多分誰も使っていないだろう。



私は当たりを見回して、そっと美術室に入った。



中にもう一つ部屋が合ったんだ。



ドアが少し空いていて、薄く暗い中に誰かがいる。



美術の先生の加東大輔。



もう一人は一年生ではない。



スリッパの色が緑だから、三年生だ。



三年生の女子が加東に抱きついて泣いている。



これって何?



生徒が先生に告白して、どうなったんだ。



それをもしかして、私はのぞいてる訳。



どうして、学校でのぞきしなきゃいけないのよ。



加東が言いはなった。


「悪いが生徒には全く興味がないんだ。」


大泣きする女。


加東って冷たい男だって、噂は本当だった。


こんな冷たい男何か、さっさと忘れなさい。








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