いとしのかずん
敦美がこの家に来て、はや2か月。
しかし、敦美の部屋に入ったのは引越しの荷物を運んだ時以来である。
ここで生活をするようになってからというもの、入ったことは一度もなかった。

そりゃあ、敦美の部屋に入りたいと思ったことは、幾度となくある。

しかし、なにせ昔と違い、相手は仮にも女子大生である。
いくらイトコとはいえ、とりたてて用事もないのに部屋に行くというのも若干はばかれてしまう。

まあ、向こうはこっちにしょっちゅうやってくるのだが……

でも、これはちゃんとした大義名分。
敦美の部屋を訪れる理由になっているし、これを機に部屋に入ることに抵抗がなくなれば、のちのちのいいきっかけになるかもしれない。

そう思った。
< 152 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop