いとしのかずん
「じゃあ、どうして男はみんな女性の胸が好きか、わかる?」

「それは、やっぱ揉んだりしたいから、でしょ?」

口を尖らせる敦美。

「そんな短絡的なことじゃないんだなあ……これには、とてもとても長い歴史の裏付けが隠されているんだぜ? 聞きたい?」

「なにそれ、もったいつけて、大袈裟だね? でも聞きたい」

敦美はひじをテーブルに乗せ、身を乗り出した。

「じゃあ、ちょっと長いけど、おほん……」

俺は、ちょっと胸を張り、まるで講義をする教授よろしく喋り始めた。
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