いとしのかずん
「別に、んなことねーよ!」

俺は、さして本心を見透かされたわけでもなく、別段あわてることもないのだが、若干、意表をつかれたその言葉に、少しだけ語気を強めた。

「まったく……男ってみんなそう…女の子の胸ばっか見るんだから…」

敦美は、そんな俺を呆れ顔で見下した。

「なに言ってんの、男が女性の胸を見るの、当たり前じゃん」

俺は、少しだけ食ってかかった。

「ほんと、男性はみんな、おっぱい星人なんだからねえ……」

敦美は、ため息混じりで言う。
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