恋せよ男女(オトメ)
講義中・・・・・




結衣のカバンの中で何度も振動を繰り返す携帯電話。





相手は見なくても分かってる。




『どんな顔して会えばいいの?』




『何を話せばいいんだろう・・・・』




結衣の頭の中は、そればかりをリピートしている。




「結衣。」




「・・・・・。」




「結衣っ=3」




「?!」





「終わったよ=3」




「えっ・・・・。  あぁ・・・・。」




気がつけば講義は終わっていて、後ろには恵子と紀子の姿があった。




「課題、学校でやってくんでしょ!」




「うっうん=3」




長い講義で張り付いたような重い腰をゆっくりと持ち上げる。




作業場では、みんなが口数少なく自分の課題をこなしていた。




最近は、慎一郎の部屋で画材のすべてが使いたい放題、




おまけに貸切の部屋で自分のやりたい様にできていた。





使いたい物の順番を待ちながら、不便に黙々と作業を続ける皆の姿を見て





自分が、絵を描くには贅沢すぎる環境を整えられていた事・・・・。




改めて気付かされた。




結衣の目には思わず涙があふれてきた。
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