満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑

「いるのよ。敵が、チェーンの中にもね。」

今まで口を閉ざしていた一人のギャル風の女がラーメンの汁を飲み干し、会話に入り込んだ。


………暫しの沈黙。そして千草はフゥと息を吐いた。

「つまり、glasses witchは我々の敵ではなく、むしろ味方。そして73'Sソロモンのスパイがチェーンの中にもいて、それに気どられないようにチェーンを抜ける為に先輩とglasses witchは私を騙した。」

「そういうことですね？」


幸政が頷いていた。

「流石ね～。飲み込みが早くて助かるわ。」

綾香がニッコリと笑いながら再びラーメンをすする。

「ってかさ～。話が一段落したとこで、そろそろ私のこと紹介してくんない？？」


ギャル風の女がそう口にして立ち上がる。

「あ～そういえばまだだったね。千草ちゃんは大体わかってると思うけど…。」

そう、コイツは誰だ。誠の頭にはその疑問が残っていた。

目を覚ましたらいた露出度の高いギャル風の女。