満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑

2-Ⅲ

誠は綾香の部屋で一人座っていた。

綾香は夕飯のラーメンを作りに一階の台所に行っている階段を降りていく音がしたきり他の音は聞こえない。

ハァ、誠は大きなため息を吐いた。

…しばらく会ってなかったけど、まさかこんな事になってるとは…。

最後に会ったのはいつだったかな。俺がアパートに引越して以来だから一年以上たつのかな。

小さい頃はよく遊んでもらってたんだけどな。

年食えばそういう事もあるか…。

…それにしてもイトーには何て言うかな、まさか俺の幼なじみがglasses witchだったなんて言えるわけねぇしなぁ。

ハァ、再び誠はため息を吐いた。

………………。

…言わなきゃ、いいか。

誠はそう思い直して部屋の中をグルリと見渡した。

見渡した所でやはり目に付くのは盗品の一角である。
よっ。

誠は立ち上がり盗品の置いてある一角に近づいた。

そこにはイトーの携帯画面で確認した本と鏡がある。杖は御神木と隕石を加工したものだろう。

ん?

その一角にはそれ以外にも二つの物があった。

一つはペン。

形状的には万年筆の様な形をしている。しかし、それ自体は透明な物質で作られている。

…ガラスの…ペン…か?

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