36.8℃の微熱。
 
それからお昼になるまで、あたしは先生に教えられながら数学にどっぷり浸かって勉強をした。

いつもだったら、ものの数分で嫌気がさしてくる宿敵・数学。

・・・・だったけど、今日は自分でも驚くくらいに集中して問題と向き合うことができた。


おかげで、お昼時は店が込むからとユカ様がわざわざ運んでくれたお昼ご飯にも気づかなかったり。

その対応を先生がしてくれたことも、さっぱり気づかなかったり。


「飯くらい食え。バカ」


と言われて初めて、今がお昼なんだと気づいたくらいだった。





「それにしても、江田ちゃんの輝きっぷりは一瞬だったね」

「何がですか?」

「ほら、小春にフラれて落ちてたとき、妙に問題解けてたでしょ」

「あー、あれは・・・・えへへ」


マリアンヌさん特製・パラダイスランチ定食を向かい合って食べながら、先生と話しをする。

これは・・・・先生の鼻を明かすために王子としていた居残り対策が効果を発揮しはじめてきた頃のだ。

苦笑いを浮かべながらも、なんとなく懐かしい気分になってくる。
 

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