36.8℃の微熱。
 
「・・・・それはさすがに困るな」

「でしょ? だったらほら、帰る帰る!あたしは徒歩だから融通が利くけど、茜ちゃんはそうはいかないからね。気をつけてね〜!」

「へーい」


なんであたしはダメでユカ様はいいのか、そこら辺の理屈は分からないけど、電車が止まるのは実際のところかなり厳しい。

お母さんは車の免許を持っていないし、お兄ちゃんのバイクも豪雨の中じゃ役に立ちそうにない。

頼れるのはあたしの体だけ。

なんとしてでも帰らなければ!!





「びぇぇぇっ!! 吹き飛ぶッ!!」


そうして泣く泣く学校をあとにしたあたしは、何度も風に飛ばされそうになりながらも、なんとか無事に駅まで来ることができた。

傘は校門を出て5歩で壊れたから全身ずぶ濡れではあったけど、とりあえずは無事だ。

あたしが帰ったあと、ユカ様と王子が何を話すのか気にならないワケじゃないけど。


「約束、どうしよう」


やっぱり約束も気にかかる。

先生に細田さんのお店でラーメンをごちそうするって約束、今日なんだけどな・・・・。
 

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