明日のキミへ
中庭への入口の大きな扉を開けると

予想以上にきれいな場所だった。

「おい、ケン!見ろよ!!」

下を向いているケンの肩を叩いた。

「あ?」

顔をあげた瞬間、ケンの表情が変わった。

「やべぇ、俺ここで告るわ」

ケンわキラキラした目で俺の方を見た。

「ちょっと見物してみよーぜ?」

「うん!見よ見よ!!」

中庭にわ、先輩や絵を描きにきた美術部員、

ベンチに座って楽しそうに話す人達などいろんな人がいた。

「ん?あれ美優ちゃんじゃね?」

「え?どこ?」

「返事早いな」

「そうか?」

なんか最近“美優”の2文字を聞くとすぐ反応するようになってきた。

「ほら。そこ!」

ケンが指さす方を見てみると、

ケンが言った通り、美優がいた。

ん?誰かもう1人いる。

少しずれてみてみると、

1年の男子がいた。


「おっ?!瑞貴あれ見ろよ!!美優がA組の男子に告られてんぞ!!」

「あれ告白なの?」

「だってあんなに可愛い美優ちゃんに2人っきりで話すことって言ったら告白しかねーだろ?!」

「ふぅん」

「美優ちゃんなんて返事すんのかな?あいつ確か大野修也だよな??大野修也って確か中学時代に告られた数が30回超えたってくらいモテるらしいぜ!」

「お前なんでそんな知ってんの?」

「亜里沙が誰かに取られないようにモテるやつわマークしてんの!」

「あっそ。帰るぞ?」

「あ!ちょい瑞貴!!待って!」







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