愛されて
「ただいま…」

「おかえり」

愛香と拓也さんが何か大きな箱を抱えて…リビングに入ってきた。

「じゃあ…準備しようね…」
おばあちゃんがそう言って。

幸香が寝ているベビーベッドの前に小さな机を置いた。

「遅くなったけど…幸ちゃんのお誕生祝い!」

ポカンとしている…私に向かって、おばあちゃんが言った。

愛香は幸香を見て。
「赤ちゃんだ…」
と喜んでいた。


小さい机に…丸いケーキが置かれた。

「幸ちゃん、お誕生おめでとう」

「おめでとう…」

私は涙が出るくらい、嬉しかった…

みんなが幸香が生まれてきたことを喜んでくれて。

“おめでとう”と言ってくれて…

私は嬉しかった…
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