愛されて

それから…
私は梨香と比べられるようになった。
おばあちゃんは梨香だけを可愛がり…

私も梨香みたいになりたかった。
100点をとるたびに。
みんなから褒められて。
うらやましかった。

私もテストで100点をとった。
「遥香がテストで100点をとるのは当たり前よ。梨香はね、頭がいい学校で…100点を採っているのよ…」
とほめてもらえない。


その時…私は思った。
私が梨香と同じように有名私立に入学しない限り、私はほめてもらえない。

私はおばあちゃんの勧めもあって…
梨香と同じ学園の
女子大付属中学校を受験した…

だけど…私は失敗した。
不合格だった…

その時、ママはおばあちゃんから責められた。

「由香さんの教育が悪いからよ…由香さんがもっと小さい頃から遥香を教育していれば…」

その日から…ママも
教育ママになった。

ママは私を国立大付属高校に合格させたいと思っている。
受験まで後10ヵ月。
私は家の中で緊張した生活をしないといけないのだ…

今度こそ…合格しないと。