愛されて
待ちにまった月曜日。

朝から…クラスはそわそわしていた。

「はい…席につけ…」

大沢先生が教室に入ってきて言った。
みんなが席に着いた。

「先生、転校生は?」

「来ているぞ。入ってきてください…」

大沢先生が言うと。

教室のドアが開いて…
転校生が入ってきた。

「キレイ!!」
「かわいい」
男子が声を上げる…

本当に転校生…
小野綾はとてもキレイだった。

顔が小さくてー
目がパッチリの二重で。
セミロングの髪は…
薄茶色で少し…
ウェーブがかかっていて。
雑誌のモデルさんのようだった。

綾は1日で…クラスのアイドルとなった。

それを面白く思わなかったのが聖だった。

放課後。
私たちが…部活に行こうとすると…
綾に
「あのう…あなた達3人、バレー部だよね?」

と聞かれた。

「うん。そうだけど…」

「あのね、私もバレー部に入りたいの!!だから、一緒に練習場所に連れて行って…」
綾にそう言われた。

私たちは綾も一緒に体育館に向かった。

部長である私の指示のもと…練習が始まった。

綾はバレーが上手だった。
サーブも力強いし…
綾がトスしてくれたボールはアタックしやすかった…

「綾、すごいね…」
練習が終わった後、私と雪は話していた。
「綾が入ってくれたら、試合も勝てるよね?」
「うん…」

なにせ、私たちバレー部に3年生は3人しかいない。
みんなで合わせても10人しかいないので…
試合形式の練習ができないために、試合に出ても負けてばかりいる。

綾がバレー部に入ってくれれば…試合にも勝てるような気がした。

「私、バレー部に入りたいから…明日からよろしくね…」

綾はそう言って帰って言った。

私と雪と麻美は喜んだ。
< 8 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop