男装ホスト.Lie ~私の居場所~
『…何言って』
雅「ええねんで、俺らには隠さなくて」
『ちが、違う…』
由「気づいてないみたいやけど、服。着替えさせたん章平やし」
『着替え…? はわっ!』
今更、自分が知らないスウェットを着せられている事に気づいた。
サラシは…うん、大丈夫。
巻かれたままだ。
でも…
もう言い逃れ出来ない…か。
『あの…章平って?』
雅「あ、俺の事や。服濡れてたし、あのままやと悪化するかなって。由樹は襲い兼ねないから俺が。…勝手にごめんな?」
『あ…いえ。…ありがとうございます』
雅「でもほとんど見てへんから。安心して」
『はい』
由「…なぁ、次こっちの質問な?」
『えっ』
雅「翔央も聞きたい事あるやろ?」
『はい』
雅「聞かれた事は何でも答えたる。だから、翔央も教えて?答えたく無いことは答えなくてええから」
『…はい』
由「じゃあ一個目ねー」
雅「食事続けながらでええで。ほい、箸」
『あ、ありがとうございます』
答えなくてもいい、か。
雅さんの優しさと暖かい食事が身体に染みる。
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